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政策評価で大丈夫なのか?   

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人口減少の流れは濁流となって流れ始め、どうすれば濁流を鎮めることができるのかといったことで、多くの皆さんが真剣に考え様々な取り組みを行っている。大都会から若者を地方へ向かわせようといったことや、雇用の場を地方へ移動させるべきだといったことが報道されている。

本当にそんなことで人口減少の流れが止まるのだろうかと思う。長崎県においては人口流出は数十年間続いている見慣れた光景である。世間が騒ぐから注目されているだけで、人口流出対策が特に変わったといったことは聞くこともなく、毎年繰り返されてきたごく普通の対応ではなかろうかと思っている。

そんな流れの中において、政策の効果が出ているのかどうかを確認するために、平成13年から政策評価といった手法を国が制度として基本事項を定め、全国の自治体も同じような方法で政策評価を行うようになって、内部における成績表を発表することになった。

以前の小中学校で行われていた学期毎の成績表のような感じではないのかと思う。1から5までの数字が並び、その内容についてもチェックが入り、向上するためのポイントまでアドバイスがされていた。このような制度の中で伸びていく子供は、本人のやる気と努力によるものであった。

同じようなことが、それぞれの政策の評価として担当部局に下されているのだが、成績表を眺めているだけでやる気や努力をさらに大きく膨らませるような取り組みを行ってきたのだろうかと思う。人口流出や多くの産業の後継者対策などは、数十年取り組まれているのに結果はいまだに出てこない。

政策評価は誰のためにしているのか、成果重視の行政への転換ではなかったのか、都合のいい説明を議会や県民に行うためだったのか、これでは抱えている問題は解決することもなく、長崎県から人がいなくなってしまうのではないのかと心配になってしまう。

これまで数兆円の予算を投資して、政策評価だけでなく全ての政策の検証をすべきではなかったのかと思う。検証は政策に携わって職員も含め、政策は間違いなかったのか、様々な資料分析についても間違いなかったのかなど、冷静沈着な検証が行われるべきである。

長崎県の人口減少の原因を取り除くような政策だったのか、投資すべき予算の規模は適正だったのか、なぜ現在に至るまで問題解決できていないのかなど、政策評価と違った検証作業の報告はいまだに行われたことがない。これでは政策評価はお手盛り評価なのかと言われても仕方ないことではなかろうかと思う。

制度に安住することなく、長崎県の抱えている重要政策について、全国の自治体の皆さんが注目するような取り組みを行い、結果を出すことに全力で取り組むべきではなかろうか。財源が厳しくなっていく中で、全職員の英知を絞った予算編成をしてほしいと思う。

参考資料
政策評価ポータルサイト
長崎県政策評価

by magome2007 | 2014-12-23 07:31 | Trackback | Comments(0)

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