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水産業復興対策(1)   

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島の中でも空家の多い場所に共通するものがあるとすれば、それは産業構造の変化ではないのかと思う。漁業の盛んな時の漁村の姿は、日本の景気に左右されない強いところもあって、各漁村は新築ラッシュで活気ある島の様子を見せていた。

どんな小さな集落も遠洋旋網の漁船に乗り込んで働く人が多く、生活に不安を持つようなことはなかった。当時は水産県として長崎県は全国のトップを走り続けており、漁船関係の造船所を初め、機械メーカーから漁網メーカーなど活気ある産業群を形成していた。

長崎県の水産業の姿から韓国や中国の漁業関係者達が学び始め、同じような取り組みを始めてから漁場での競争が激しくなり、徐々にその影響が見られるようになってきた。このような変化に対する国の支援はなく、業界全体が衰退傾向に歯止めをかけることができなかった。

遠洋旋網の漁港は船団の数が減少を初め、現在では全盛期の10分の1以下になってしまっている。当時の面影は遠洋旋網の基地だった場所に行くことで、当時の漁港の姿を偲ぶことができるのではないのかと思う。漁業の衰退の影響は漁村の人口流出を加速させてきた。

その影響が最も大きく、空家の増加の原因も水産業衰退が最も大きく、公共事業による島の経済への効果かは、水産業の衰退を補うほどの効果が出てくることはなかった。島にとって残されている水産業は基幹産業として、島の経済を今も支え続けている。

人口減少や高齢化の波は、残されている漁業にも影響が大きく、そのための対策を早急に取り組まなければならない。特に定置網漁業における対策は全くされておらず、このまま推移すれば定置網漁業の衰退につながり、ここで支援対策を強力に進めなければならない。

参考資料
日本遠洋旋網漁業協同組合
定置網漁業

by magome2007 | 2015-01-31 06:42 | Trackback | Comments(0)

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